とある数学徒の雑記帳

数学の勉強してます。日々、気になったことを適当に書き綴っています。

代数的整数論のこと(未完)

代数的整数論をこれから何本かの記事にわたって紹介していこうと思います。

雰囲気をつかむ感じであまり難しいことは書いていきません。歴史とか人とかキーワードとかまとめていきたいと思います。

この記事にリンクを貼っていき内容を深めていく予定です。更新頻度も未定ですし、内容も大したことない可能性もあるのであまり期待せず読んでもらえれば幸いです。

※テキトーに調べてるので不正確な部分があるかも知れません。とりあえず雰囲気を感じていきましょう。

代数的整数論とは

代数的整数論は「代数的整数」論であり「代数的」整数論ではありません。整数の問題を解くために代数的整数というものの性質を明らかにしていく分野が代数的整数論になります。

代数的整数ってなに?

それでは代数的整数とは何なのでしょうか?定義は次のようになります。

[代数的整数]
L有理数\mathbb{Q}の有限次拡大体とする. 整数環\mathbb{Z}Lの中での整閉包を\mathfrak{o}_Lとする.

\mathfrak{o}_Lの元をL代数的整数という.

いきなり定義を見せられてもよく分からないと思います。そこで具体例を挙げます。

[代数的整数の例]
L=\mathbb{Q} \lbrack \sqrt{-1} \rbrack とする. Lの整数環\mathfrak{o}_L\mathbb{Z} \lbrack \sqrt{-1} \rbrackである. すなわちLの代数的整数はa, bを整数としたとき, a+b\sqrt{-1}と表せる数である.

特に, 1, \sqrt{-1}, 2+3\sqrt{-1}などはLの代数的整数である.

有理数体の拡大体において整数に対応するものを考えたものが代数的整数になります。

考える意味は?

代数的整数を考えるモチベーションとして次の問題を考えます。


p素数とする.

ある整数x,yが存在してx^2+y^2=pが成り立つことと, pを4で割った時の余りが1であることは同値である.

整数問題では素因数分解の一意性が活躍する場面が多いです。方程式を解く場合でも因数分解をして解きます。そこで上の定理に出てくる式を無理やり因数分解してみると次のようになります。

x^2+y^2 = (x+y\sqrt{-1})(x-y\sqrt{-1})

ここで右辺に現れる因数は上の例で登場した代数的整数です。この因数分解を利用してなんとか定理が証明できないか, というのが代数的整数を考えるモチベーションとなります。

登場人物

関連する主な人物の紹介をします。詳しいことは別に記事を作り紹介する予定です。

クンマー

岩澤健吉

キーワード

  • 代数的整数
  • 整閉包

参考文献

これからさらに追加していきます.

整数論 (基礎数学)

整数論 (基礎数学)